クライアントサイド版COSUMIを作ってみました

このブログ記事は、以前書いた記事の続きです。よろしければ、そちらもどうぞ。

Keras/TensorFlowでDNNな囲碁の評価関数を作ってみる
http://www.perfectsky.net/blog/?p=350

Keras/TensorFlowでDNNな囲碁の評価関数を作ってみる その2
http://www.perfectsky.net/blog/?p=380

囲碁の思考エンジンを作ってみる
http://www.perfectsky.net/blog/?p=389

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以前から作っていた囲碁思考エンジン「white shade」を、JavaScriptに書き直してブラウザで打てるようにしてみました。COSUMIのクライアントサイド版です。

white shade – 囲碁ブラウザゲーム COSUMI
https://www.cosumi.net/whiteshade.html

今現在は9路盤しかできませんが、強さはレベル1からレベル4まで選択できるようになっています。それぞれのレベルでの強さは、一応、通常版のとできるだけ合わせましたが、通常版を手元で再現するのがちょっとめんどくさくて、なかなか完璧にはいっていません。一応、クライアントサイド版では、レベル1はGNU GoのLevel 7に勝率60%、レベル4はFuego1.1の7000playoutに勝率50%、それ以外のレベルは、1レベル違いの自己対戦の勝率が同じになるようにしていきます(これでまあだいたい通常版と同じです)。最終的には、通常版にも無いレベル7ぐらいまで行きたいですね。まだやれることはたくさんあるので、それぐらいはなんとかなりそうな気はしています。現状は、目一杯の設定で、だいたいレベル4.5ぐらい。GNU Goに一局あたり平均16目ぐらい勝てるのですが、それでも勝率は90%を辛うじて超える程度で、100%っていうのはやはりかなり大変そうですね。

レベル1では、4子までの置き碁もできるようにしました。GNU Goにこれをさせると怪しいことになるのでちょっとあれなんですが、white shadeは、どれだけ形勢が悪くても結構自然に打つので、特に問題は無さそうです。今後はもっと大きな碁盤サイズでも対局できるようにしていきますが、8路盤以下は、もうこれで許してください…

JavaScriptのDNNライブラリ(って呼んでいいのかな?)は、TensorFlow.jsを使っています。私も使えたので(笑)、たぶんそんなに難しいものではないです。元々のPython版white shadeも、GTPとかデバッグ用のコードとかもろもろ除けば、実質200行ぐらい(?)のプログラムだったので、JavaScriptに書き直すのも大した手間ではありませんでした。一番たいへんだったのは、先ほどの強さの調整ですね。きれいに弱くするということがこんなに難しいことだとは、本当に思っていませんでした。後、少し心配しているのが、JavaScript版にした時に、NNのモデルのコンバートなんかで弱くなってたりしていないかなんですが、自分が打っている限りでは、大丈夫なように見えます。JavaScript版の強さの計測は、これも今後ちょっと厄介ですね。

簡単にwhite shadeの中身についても、書いておくと、基本的に、左上から右下まで本当に全幅で1手読んでるだけですが、人の手のみを学習したPolicy Networkの出力も少しだけ加味して手を決定していて、あとは、自然に打てるように微調整ですね。レベル4が少し重いかもですが、それ以外のレベルは、ちゃんと動きさえする環境ならば、おそらくサクサクだと思います。で、問題はそのちゃんと動く動作環境なんですが、今現在、iPhone/iPadのiOS系が安定して動かないと思います(後、IEもですがこれはもう本当にどうでもいい。Androidはちょっと分かっていません)。これは結構色々調べたのですが、まず、iPad+Chromeはだめで、Mac+Safariは大丈夫なので、iOSがだめっぽいのですが、NNのモデルを小さいものに変更するとかなり安定するようになるので(ちなみに今現在、Value Networkが92万、Policy Networkが45万パラメータぐらい。本当はもっと大きなNN使いたいぐらいなのに…)、端末が非力なことが単純に問題なのかもしれません。とはいえ、とりあえず動くだけは動いて欲しいのですが… iPhoneで動かない限り、トップページからのリンクもちょっと張れません。これはまた、なんとかします。

今現在、COSUMIは年間のサーバ代(最初に掛かった初期費用は入れず)が130万ぐらい掛かっているのですが、それがこのクライアントサイド版でいつか半分ぐらいにならないかなあと、つい皮算用してしまいます。私は今、車が欲しいんです(笑)。生まれてこのかた、一度も車なんて買ったことないのですが、今猛烈に欲しいんですね。軽でいいんですけど、新車が欲しい(笑)。そのためにも、このサーバ代はなんとかしなければいけません。話変わりますが、なんかネット見ていたら、さくらインターネットからお中元が来たって方がちょくちょくいるのですが、今までに新車のポルシェ一台分ぐらい貢いだ私はもらったことがない!(笑) うー、まだ足らないのかな… おいらもチョコが食べたい。

[追記 2018/9/2]
今回は、white shadeで囲碁の対局をできるようにしたわけですが、いつかは、9路盤以下の悪手指摘機能をこれで置き換えたいですし、もっと言うと、white shade Teach作りたいですね。この場合、teachするのは、囲碁というよりも、white shadeの囲碁に対する気持ちぐらいでしかありませんが(笑)、それでも、初心者の方には、十分有益なような気がします。忙しいので当面の間は無理ですが、またいつかがんばります。

COSUMI 10周年

今日2018年5月26日で、COSUMIは開始から10周年を迎えることになりました(実は、黒嘉嘉と誕生日がいっしょなんです(笑)。あっ、先生お誕生日おめでとうございます)。

囲碁ブラウザゲーム COSUMI
https://www.cosumi.net/

10年間の総ページビューは、221,499,920(におくにせんまん…)。もう本当に訳の分からない数字ですが、個人的には、セッション数59,413,618と平均セッション時間12分22秒という2つの数字が一番やばいと思っています。単純に掛け算すると約1398年。人生80年だとすると、17.47人分ですよ!(もう怖えーよ…) そして、COSUMIは10年間通算で、40,599,753敗しました。うーん、たくさん負かされましたね。究極の目標は1億敗なんですが、いつか達成できる日が来るのでしょうか?

10年間のページビューの推移(ともろもろ)です。

基本的にCOSUMIは、非常にゆるやかな右肩上がりをずっと続けてきました。このグラフを形作っているのは、そのほとんどがCOSUMI固有の要因だと言えると思いますが、その中で、唯一といっていいほど例外的に、外部的な要因で大きくアクセス数が変動したのが、2016年3月のAlphaGo-セドル戦で、結局のところ、この10年の間に起こった、囲碁をやらない人までを巻き込んだ大きな囲碁の話題って、この時一回きりだったのだと思います。AlphaGo-柯潔戦とか、井山七冠達成とかは、ニュースバリューがほとんどなかったと見るべきでしょう。

COSUMIの今後については、現時点ではあまりはっきりしたことは言えませんが、新しい機能の追加とかはもうあまりないと思ってください。ただし、使用している囲碁の思考エンジンは、最近、急に出てきた非常に強いオープンソースのソフトや、今現在、私が作っているソフトに、部分的には置き換えられていく可能性が高いと思います。たぶん、そのあたりが今COSUMIに一番足らない部分ではないでしょうか?

そして、ここ最近、私がよく考えていることとして、「いつまでCOSUMIを続けるのか」っていうのがあるのですが、一応、最低でもあと5年は続けたいなと思っています。ただ、それ以降については、私ではなく時代が決めることなのかなという気がしています。

似たような内容のことを、このブログでも何度か書いていると思いますが、COSUMIを最初に作っていた時は、10年後、まさかこんなことになるとは、夢にも思っていませんでした。驚くほどたくさんの方に遊んでいただきましたが、一番楽しんだのは自分自身なんだということについては、よく理解しているつもりです。これも以前からの繰り返しになりますが、すばらしいソフトウェアを自由に使わせてくださっているGNU GoとFuegoの開発者の方にも、再度お礼申し上げます。そして、今までCOSUMIで遊んでくださった方々へ。10年間、本当にありがとうございました。感謝しています。

10周年にかけて、10路盤の対局ができるようにしてみました(笑)。強さはLevel 1相当です。COSUMIは黒しか持たないようになっています。これは、今だけの期間限定です。一週間ぐらいしたらまた元に戻しておきます。

[追記 2018/5/27]
セッション数と平均セッション時間を掛けた1398年という数字は、ユーザがCOSUMIを見ていてくれた延べ時間ぐらいの意味で出したのですが、実情は、おそらくそんなものではありません。古いログは解凍するのも恐ろしいので(笑)、きちんとした数字を出すのはここではやりませんが、例えば、この2週間の間にCOSUMIが打った手数が70,843,582手(+α)、同期間のページビューが1,623,460pvで、割り算すると43.6手/pvぐらいです。それに、全期間のページビューを掛けると約96.7億手(本当によく知らないけど、AlphaGoといい勝負になってない?(笑) GNU Goは軽いですね)。COSUMIでは、これに10秒掛けたのがだいたい対局時間と考えてよいので、そうなると約3065年になります。これはかなり適当な計算ですが、とはいえ、対局リプレイを見ている時間なども含まれていません。

13路盤にレベル4を追加しました

COSUMIの13路盤に、レベル4の強さ設定を追加しました。

囲碁ブラウザゲーム COSUMI
http://www.cosumi.net/

ただし、今回もサーバの負荷が高い時に対局が開始できず、9路盤レベル5や11路盤レベル4よりもさらに早い段階で、対局開始不可能になりますのでご了承ください。今現在は、一日の内、1/5ぐらいは動かない感じなんですが、今後は正直ちょっとよくわかりません。「打てればラッキー」ぐらいでお願いします。棋力は、囲碁クエだと1700にはちょっと足りないくらいでしょうか? 自分でも何局か打ちましたが、まだ少し調整が必要な気はしています。

今回の13路盤レベル4ははっきり言って重いです… あまりに重いので、一局あたりサーバ代がいくらになるのかを試しに計算してみると、サーバのリソースをきっちり使い切ったとして、0.15円ぐらいでした。最初、「意外と安いな」と思ってしまった自分がいて怖かったのですが、いやいやぜんぜん安くないから!(笑) でも、サーバの負荷が高い時間帯に止めれば、実質タダであります。

今回はRay先生のお世話になろうかと、当初考えていたのですが、とりあえず実績のあるFuegoでいってみます。あと、今回の13路盤レベル4の棋譜がある程度たまったら、後日まとめて公開したいと思います。

[追記 2017/1/8]
棋譜を公開しました。

http://www.perfectsky.net/blog/?p=339

天頂の囲碁6 Zenを使って置き石の価値を調べる

2016.07.02  |  Fuego, Zen, 囲碁  |  Comments (0)

HiraBotの中の方が、「HiraBotにたくさん対局させることによって適切なコミ(置き石の価値)を調べる」ということをされています。

適切なコミを求める
http://kiyoshifk.dip.jp/kiyoshifk/apk/komi-V4.pdf

私もこれを見て、最近購入した天頂の囲碁6 Zenを使って、同じく置き石の価値を調べてみたくなったので、試してみました。と言っても、たくさん対局させるのはかなり大変なので、コミをいろいろ変えて考えさせて評価値(win rate)が50になるところを探ってみる、という非常に簡易的な方法です(要するに、最新版の天頂の囲碁を手に入れたのがうれしくて、ちょっと浮かれてなにかやってみたくなっただけです(笑))。

今回は2子、3子、4子を調べてみました。次のグラフのY軸の評価値は、置き石を置いた開始局面で「検討」を使って次の手を考えさせ、その時に探索回数が一番多かった手の評価値です(「検討」はある程度までいくと自動的に止まりますが、そこまで考えさせてからの数値です)。天頂の囲碁は、それ自体では、コミが9目半までしか設定できない(と思う)ので、あらかじめコミを設定しておいたSGFファイルを作成し、それを読み込ませて考えさせています(たぶん、これで特に問題は無いと思います)。

ということで、見ていただいたとおり、だいたい2子で15目3子で25目4子で35目という結果でした。やり方が雑なのはよく分かっていますが、それにしても置き石の価値がちょっと小さすぎですよね。うーんなんでかな… 少し気になるのは、今回のように置き碁の初期局面を白に考えさせると、時間が経つにつれ評価値がすうっと下がっていくんですよね。長い時間考えさせると、探索回数が増えるにつれ形勢の良い悪いがだんだんとはっきりしてきて、評価値が50から離れていく傾向っていうのは常に少しあるかなと思うのですが、今回は、50を超えていてもほぼ例外なく時間とともに数値が下がってきます。これは、黒が置き石を上手に利用する手順が、探索するにつれ見つかってくるってことなんでしょうか? 「豚に真珠」ならぬ「へぼに置き石」的な…(笑) しかし、それだけではこの数字の少なさはちょっと説明ができないような気もします。

ということで、最後にFuego先生のご意見もお伺いすることにしました。1000k playoutで4子のみ、以下のグラフは先ほどの天頂の囲碁の4子との比較です。

Fuegoですら、38.5目って言ってます。それでも少なすぎる気がしますが、どっちにしろ天頂の囲碁の方はやっぱりなんかおかしいですよね。たぶん、私が何か勘違いしているんだと思います。

強豪囲碁ソフト「Ray」のソースコードが公開されました

先日の第9回UEC杯コンピュータ囲碁大会でも7位になった、とても強い囲碁ソフト、「Ray」のソースコードが公開されています。

Ray – Computer Go Program
http://computer-go-ray.com/

すばらしすぎる話です。現時点で、オープンソース最強は間違いないところでしょうか?

ということで、とりあえずFuegoとたくさん対局させてみました。まずは19路盤、Ray 5,000playoutとFuego 5,000playoutで先後を換えて50局ずつ計100局やってみました。Windows用のバイナリも公開されていて、ただなぜか動作がすごく遅いらしいのですが、今回はLinuxで動かしてます。

Rayは--playout 5000というオプションと付けただけ。Fuegoはこれだけ。

uct_param_search number_threads 1
uct_param_player ignore_clock 1
uct_param_player max_games 5000

結果は、

Ray 5,000po(443.5sec) 89勝 – 11勝 Fuego 5,000po(211.5sec)

カッコ内は一局あたりの平均消費時間です。この設定だとRayがFuegoの2倍ほど時間を使うので、次にRayのみ2,500playoutにしてさらに試してみます。結果は、

Ray 2,500po(210.9sec) 81勝 – 19勝 Fuego 5,000po(198.9sec)

Ray強い…

次に13路盤で、Fuego 10,000playoutに対してRay 5,000playout、3,000playout、2,000playoutでも試してみました。結果は、

Ray 5,000po(69.0sec) 76勝 – 24勝 Fuego 10,000po(59.5sec)
Ray 3,000po(42.1sec) 56勝 – 44勝 Fuego 10,000po(58.7sec)
Ray 2,000po(27.8sec) 50勝 – 50勝 Fuego 10,000po(57.7sec)

13路盤では、Fuegoの倍ほど速そうです。COSUMIでは、Fuegoを動かすためだけに、だいたい年50万円ぐらい掛かっていると思うので、それが半分になる計算に…(ニヤリ) などという皮算用をついしてしまいますが、実際はまたいろいろ大変かな? さらに強くなったバージョンを、いつか公開していただけたら、かなり真剣に考えると思います。

それにしても、このRayに勝てる方って囲碁ファン全体の何パーセントぐらいなんでしょうか? たぶん、大半の人はもう勝てないと思うのですが、そんなソフトが自由に使える訳で、なんかすごいですね…

悪手の指摘が少し正確になりました

COSUMIの5路盤~9路盤(レベル0)の対局リプレイでは、ユーザの打った悪手を指摘する時がありますが、これが少しだけ正確になりました。

オンライン囲碁ゲーム COSUMI
http://www.cosumi.net/

今までは、Fuegoに初手から調べさせて、ユーザから見たwin rateが下がったところを悪手としていました。ただ、これだと勝っている局面で、不必要な手入れをした方がいいと言うことがたびたび起こり、ちょっとみっともないことになっていました。そこで、今度からはさらにGNU Goの意見も聴くようにし、GNU Goが「確かにFuegoの指摘する手の方が得だ」と判断しないかぎり、COSUMIとしてはその手を悪手とは指摘しないようにしました(実際は、今までも今現在も、そこまで単純ではありませんが…)。

例えば、次の棋譜は実際にCOSUMIで打たれたものですが、最後に2回、自陣に手を入れろと指摘が入っています。Fuego的にはそうした方がだいぶwin rateが高くなるようですが、正しくはこれらの手は不必要な手入れであり、かなり問題のある指摘になっています。逆に、GNU Goはこういうところであまり不正確にならないので、Fuegoの主張をいい感じに却下してくれます。という訳で、今現在は、同じ棋譜の対局が行われても、悪手の指摘はしなくなっています。

[9路盤 レベル0] 黒(You)12目勝ち – オンライン囲碁ゲーム COSUMI

今回は同時に、Fuegoが悪手と判断する基準も緩くしたので、COSUMIが悪手とする回数自体はあまり変わっていないと思います。

ということで、今回の変更でなかなか良くなったのではと思っているのですが、サーバの負荷がしゃれになっていないので、これから何とかチューニングしてみます。なんだったら最後はお金の力で…(笑)

COSUMIで打たれた9路盤の棋譜を公開します

COSUMIの9路盤レベル5の対局の内、ユーザが勝った棋譜を、黒番白番それぞれ5000局ずつ、計10000局分公開します。

オンライン囲碁ゲーム COSUMI
http://www.cosumi.net/

人間が打った9路盤の棋譜を大量に入手するのは、意外と難しいように感じたので、なにかの役に立つかと思い公開することにしました。大量の棋譜をひとつのSGFファイルにまとめたら面白いかなとか、Fuego使って名局を探してみようかなとか、以前ちょっとだけ考えたことがあるんですが、なかなか腰が重くて未だできてませんので、もし誰かがやってくださるとうれしいです。もちろん、マンパワーで「COSUMI名局100選」を選出していただいても(笑)良いと思います。

今回公開する棋譜は直近の対局分なのですが、具体的にはだいたいここ20日間ぐらいの間に打たれたものになります。

http://www.perfectsky.net/misc/cosumi_9x9level5.zip

少し話は変わりますが、以前にも書いたとおり、白番よりは黒番持った方がほんの少し勝ちやすい傾向が今もあるようです。

[追記 2014/1/13]
公開した棋譜を少し眺めていたんですが、かなり頻繁にGNU Go先生が終盤でファンタしてますね(笑)。まあこれは、以前から分かってたことではあるんですが、でもこんなに多かったかなあ? ということで、少し調べてみることにしました。

COSUMIの9路盤レベル5では、まず独自のオープニングブックを使い、それが切れると38手目までFuegoが打って、その後GNU Goが終局まで打ちます(とは言っても、実際はいろいろ例外があります)。それを踏まえて次のグラフを見てください。

今回公開した棋譜の内、ユーザが黒番だった対局の、総手数が50手以上の対局(4202局)の30、34、38、42、46手目終了時点の形勢を、Fuegoを使って調べてみました。win rateが100%に近いほど黒番の人間ユーザが優勢ということになります。

まず驚くのは、34手目終了時まではやや左に偏っていることです。9路盤で34手目といえばだいぶ後の方ですが、ここから最終的には右端に張り付くんだと考えると、これはかなり特異な印象を受けます。そして、その前と比較して、38手目終了時以降は急に差が大きくなっているような気がしますので、これはやはり、GNU Go先生はファンタジスタと言わざるを得ませんね(笑)。個人的には46手目終了時のグラフを見ただけでも、ちょっと悲しくなります。30%以下からなんて、普通はそこからひっくり返らないんですが…

Fuegoにヨセを打たすとかなり不自然になるのでGNU Goを使っている訳ですが、GNU Goの手を一度FuegoでチェックしてだめそうならFuegoが打つとかは、した方がいいかもしれません。一番いいのは、GNU Goが後ほんの少しでいいので、強くなってくれることなんですが…

[追記 2014/1/14]
昨日のグラフに、10手目と20手目終了時点の形勢も調べて追加してみました。

さらに9路盤のレベル1も調べてみました。レベル5と同じくユーザが黒番で勝った直近の対局5000局の中から調べたのですが、総手数がレベル5の時より大幅に短いものが多いので(碁盤を真っ二つに分けたような分かりやすい対局が多いんです)、総手数は50手以上ではなく40手以上の対局(それでもたったの2217局しかありません)としました。ちなみに、レベル1ではまず独自のオープニングブックを使い、それが切れるとそこから終局までGNU Goが打ちます。要するに、レベル5のFuegoが打っているところをGNU Goが打つのと同じことになります。

うーん、これが普通だと思います。レベル5の方はちょっと問題がありますね…

COSUMI 5周年

COSUMIをスタートさせてから、今日で5年になります。

オンライン囲碁ゲーム COSUMI
http://www.cosumi.net/

この5年間の、1日あたりのCOSUMIが負けた数の推移はこんな感じ。

中央付近で0になっているのは震災の時に一時止めてたからで、最後のほうでぐっと伸びているのは19路盤をメインの対局ゲームに統合したからです(メインの対局ゲームの負けた数しか数えていません)。この数が増えていくのが、私にとって一番うれしいことです。なので、これからもみなさんどんどん負かしてください(笑)。トータルでは今現在4,620,131敗です。ものすごい数ですね…

当然のことながら、COSUMIが打っている手の数もものすごいことになっていて、1日あたり約1,900,000手ぐらい。平均して、79,167手/時間、1,319手/分、22手/秒(!)ぐらいになりますね。以前から漠然と思っていたのですが、今までGNU Goが生成した手(これを正確に定義するのはちょっと難しいんですが…)のほとんどは、「COSUMI上で」ではないかなと思っています。もしそうだとすれば、COSUMIは「GNU Goというすばらしいソフトを世に広めるのだ」と作り始めたサイトですので、こんなにうれしいことはありません。

COSUMIを最初に作っていたのが、本当に昨日のことのようです。もちろん、あの時は5年後にまさかこんなにたくさんの人に遊んでもらえるようになるとは思っていませんでした。どちらかというと、あの時はウェブサイトが完成しない可能性を心配していたのですが…(笑) 今まで、COSUMIで遊んでくださった方々、本当にありがとうございました。すばらしいソフトウェアをこんなに自由なライセンスで公開してくださっている、GNU GoとFuegoの開発者の方々にも改めてお礼申し上げます。あと5年はCOSUMIを続けていると思うので、その時どうなっているのか今から楽しみです。

第6回UEC杯コンピュータ囲碁大会

2013.03.16  |  Fuego, Pachi, Zen, 囲碁  |  Comments (1)

今日と明日の2日間、第6回UEC杯コンピュータ囲碁大会が行われます。

第6回UEC杯コンピュータ囲碁大会
http://jsb.cs.uec.ac.jp/~igo/

主な参加ソフトは、Zen、Crazy Stone、Pachi、Aya、The Many Faces of Go、Nomitan、MP-Fuego Prototypeあたりでしょうか? 優勝と準優勝したソフトは、来週水曜日に行われる第1回電聖戦で石田芳夫九段と対局することになっていますので、かなり注目です。

明日午後からのみのようですが、ネット配信もあります。

USTREAM: 第6回UEC杯コンピュータ囲碁大会: 2013年3/16(土), 3/17(日)の二日間にて第6回UEC杯コンピュータ囲碁大会を開催します。
http://www.ustream.tv/channel/%E7%AC%AC6%E5%9B%9Euec%E6%9D%AF%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%94%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%BF%E5%9B%B2%E7%A2%81%E5%A4%A7%E4%BC%9A

[追記 2013/3/18]
優勝はCrazy Stone、準優勝はZenでした。明後日は何子で打つんでしょうか? できたら3子がいいな…

[追記 2013/3/19]
今日、こちらのページに明日の電聖戦は3子でやると、一度出てたと思うんですが、今見ると3月20日午前ハンデ確定になってますね… でもまあ3子なんじゃないかと思います。

[追記 2013/3/21]
結局、一局目のZenは4子、二局目のCrazy StoneはZenが勝ったら3子で負けたら同じく4子という条件でスタートし、Zenが負けてCrazy Stoneが勝ちました。なんか「コンピュータソフト開発者側から3子はきついみたいな話が出て、とりあえず4子からにした」みたいなことを言われてましたが、賞金がでる対局でそういうことはあまりやらないほうがいいと思います。あと対局条件はそろえた方が良かったのでは? もし今回、Zenが勝ってCrazy Stoneが負けてたらと思うと、ちょっとそれは…

Zen vs 石田芳夫九段 (白中押し勝ち)

Crazy Stone vs 石田芳夫九段 (黒3目勝ち)

Fuegoの最新開発版が強い

以前からCGOS見ていて思っていたのですが、Fuegoの最新開発版は結構強そうな感じです。ということで、現在COSUMIで試しに使っています。

オンライン囲碁ゲーム COSUMI
http://www.cosumi.net/

使用しているのは、Rev 1604。正式版のバージョン1.1とそれぞれ20k playoutの設定で9路盤の対戦をさせると、勝率約78%。Rev 1604の方のplayoutを6kに絞ると、これでだいたいイーブンです。いい感じですね! COSUMIはできるだけ安全運転・保守的にと、いつも気をつけているのですが、さすがにこれだけ違うと我慢できませんでした(笑)。COSUMIではplayoutを調整したので、基本的に強さはこれまでと変わりませんが、もし安定して動作し続けるようなら、まず9路盤にレベル5を追加して、そのあと11路盤と13路盤もレベルを選択できるようにしたいと思っています。

最新開発版を使ってひとつ気になったのは、Fuego起動時、オープニングブック以外にpatterns9.datpatterns19.datという2つのファイルを読み込むようになっていることです。これはRev 1588で追加された機能のようで、Greenpeepというのはそういう名前の囲碁ソフトのことみたいです。ちなみにpatterns9.datpatterns19.datのファイル名の919というのは、当然のことながら9路盤と19路盤の意味だと思いますが、といっても9路盤専用と19路盤専用ということではなく、15路盤未満はpatterns9.dat、15路盤以上はpatterns19.datを使用しているみたいです。でもって、この2つのファイルの読み込みがけっこう重い… 通常Fuegoは1プロセスで1局とか100局とか打つのが普通だと思うので、そういった場合はほとんど問題にならないんだと思いますが、1プロセスで1手なCOSUMIではちょっと無視できない感じです。無くても大して弱くならないかなと9路盤で「patterns9.datあり」と「patterns9.datなし」を対戦させてみると「patterns9.datあり」の勝率が7割近くなるので(すごい!)、外すわけにもいきません。とりあえず、COSUMIでは使わないpatterns19.datの方は空にしておきましたが、ちょっと頭が痛いです。

[追記 2012/11/19]
9路盤にレベル5を追加しました。

[追記 2012/11/30]
11路盤と13路盤でも、コンピュータの強さが選べるようになりました。

9路盤でコンピュータの強さが選べるようになりました

COSUMIの9路盤で、レベル1からレベル4までコンピュータの強さを選べるようにしてみました。

オンライン囲碁ゲーム COSUMI
http://www.cosumi.net/

今回の変更直前の9路盤の強さは、(常に一定ではありませんでしたが)だいたいレベル3.5相当ぐらいでした。ですので、今回のレベル4は今までよりも少し強く、レベル4以下は今までよりも弱いです。将来的にはレベル5はいつか必ずできそうです。それより上はFuegoの進化しだいですね。それぞれのレベルの強さがころころ変わっては意味が無いと思うので、今後のアップデート時には、できるだけ同じ強さを維持できるように気をつけたいと思います。

一応、どのようにレベルの調整をしているかも、以下簡単に書いておきたいと思います。COSUMIの9路盤は、まず初手からCOSUMI独自のオープニングブックを使い、それが切れるとFuegoに考えさせ、そしてある一定の手数まで来るとGNU Goに考えさせていました(厳密にはもう少しややこしいことをやっていますが…)。今回はこの元々Fuegoに考えさせていた中盤を、GNU Go、Fuego 2000playout、Fuego 6000playout、Fuego 20000playoutにすることで、それぞれレベル1からレベル4の強さに調整しています。ちなみに、GNU GoとFuego 2000playout、Fuego 2000playoutとFuego 6000playout、Fuego 6000playoutとFuego 20000playoutの組み合わせで初手から終局まで丸々一局戦わせると、だいたい後者が勝率8割ぐらいになります。

COSUMIのサーバを交換しました(3回目)

昨日、COSUMIのメインのサーバを新しいのに交換しました。

オンライン囲碁ゲーム COSUMI
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新しいサーバは、「さくらの専用サーバ」のエクスプレスシリーズの一番高いのです。お値段は、35,800円/月から13,800円/月に!(幸せです。いやほんとに) しかも、COSUMI的な性能はそれほど変わらないかなと思っていたのですが、新しいのは倍近く処理能力があるみたいで… 特に意外だったのは、GNU Goを同時にたくさん動かしている時に、Hyper-Threadingで4割ほど多く仕事してくれること。テストする前はゼロみたいなものだろうと思ってました。

サーバのスペックも良くなったので、少し贅沢にリソースを使うようにもしました。Fuegoのバージョンも0.4.1から1.1に変更(ずっとほったらかしだった…)。定石も少しアップデートしました。という訳で、もろもろ結構良くなっているはずです。

あと、今現在COSUMIのHTML5版を作成中です。最初は大変かなと思っていたのですが、作り始めたらそうでもなかった… とりあえず、iPhoneやiPadなどのiOS系で動くようにだけはしたいと思います。

Pachiにたくさんたくさん戦わせてみた

COSUMIの新しいサーバを借りたので、本番に投入する前に、自分のPCでは普段できない、負荷の掛かる重いPachiのテストをいろいろやってみました。とりあえずplayout数を20kにそれぞれ設定してFuegoと100局(以下すべて19路盤、コミ6目半。Pachiのバージョンは9.01、Fuegoは1.1。カッコ内は、一局あたりの平均消費時間です)。

Pachi。

$ pachi -t =20000

Fuego。

$ fuego --config foo.conf

foo.conf。

uct_param_search number_threads 1
uct_param_player ignore_clock 1
uct_param_player max_games 20000

そして結果は、

Pachi(832.2sec) 67勝 – 33勝 Fuego(550.5sec)

消費時間が結構違うので、今度はplayout数を15kと25kにして更に100局。

Pachi(619.4sec) 41勝 – 59勝 Fuego(635.6sec)

うーん、そうなんですよね。私が調べた範囲では、以前から19路盤でもPachiがいまいち冴えないんですよね… 一応、ここにあるextra pattern filesを使うと強くなるらしいですが、言っても50~150Elo程度のようですし、なにか他にしておいた方が良い設定とかあるのかな?

気を取り直して次行きます。今度はplayout数に因る強さの変化を調べてみます。playout数が1kから128kの8つのバージョンのPachiに、Gomillというソフトを使って、1ペアあたり10局の総当たり戦を行わせてみました(このGomillというソフトはすごい便利!)。

                     A    B    C    D    E    F    G    H
A pachi-playout1k        1-9  0-10 0-10 0-10 0-10 0-10 0-10
B pachi-playout2k   9-1       0-10 0-10 0-10 0-10 0-10 0-10
C pachi-playout4k   10-0 10-0      0-10 0-10 0-10 0-10 0-10
D pachi-playout8k   10-0 10-0 10-0      1-9  0-10 0-10 0-10
E pachi-playout16k  10-0 10-0 10-0 9-1       1-9  0-10 0-10
F pachi-playout32k  10-0 10-0 10-0 10-0 9-1       2-8  1-9
G pachi-playout64k  10-0 10-0 10-0 10-0 10-0 8-2       2-8
H pachi-playout128k 10-0 10-0 10-0 10-0 10-0 9-1  8-2

playout数が増えるにしたがってきっちりと強くなっていくのですが、上の方ではその効果が少しずつ失われていくのがわかります。そして問題はこれが最終的にはどのように収束していくのかなので、さらに追加で128kと256kを20局。

                     A    B
A pachi-playout128k      7-13
B pachi-playout256k 13-7

そして、Fuegoでも同じようなことをさせてみました。

                     A   B   C   D
A fuego-playout16k      2-8 2-8 1-9
B fuego-playout32k  8-2     3-7 1-9
C fuego-playout64k  8-2 7-3     2-8
D fuego-playout128k 9-1 9-1 8-2

はっきりしたことを言うには対局数が少なすぎますが、Pachiの時とはちょっと様相が違って見えます。

全体的な結論としては、「playout数が多ければPachiは強いけど、少なければそうでもない」といった感じでしょうか?

最後に、無作為に選んだPachiの128kと256kとの対局を先後を換えて1局ずつ貼っておきます。

第16回コンピュータオリンピック

2011.11.18  |  Fuego, MoGo, Pachi, Zen, 囲碁, 将棋  |  Comments (0)

本日11月18日から、オランダのTilburgで第16回コンピュータオリンピックが始まります。

Tilburg 2011 (ICGA トーナメント)
http://www.grappa.univ-lille3.fr/icga/event.php?id=43&lang=3

囲碁はMany Faces of GoとMogoが今年は出ないようですが、代わりにPachiが居ますね(なぜだか19路には出ないようですが…)。

[追記 2011/11/26]
9路盤、13路盤、19路盤ともZenの優勝でした。現在、天頂の囲碁3を注文中なんですが、それがご祝儀です(笑)。基本的にZen、Steenvreter、Pachiの順で成績が良かったようです。最初そうは書かれてなかっただけで、Pachiは結局19路盤にも出たんですね。

次は、「第5回UEC杯コンピュータ囲碁大会」が12月3日から行われます。

第5回UEC杯コンピュータ囲碁大会
http://jsb.cs.uec.ac.jp/~igo/

Pachiのこと書くのを忘れてた

先日、このサイト内でまだ一度も「Pachi」という単語が使われてないことに気づき、めちゃくちゃ驚いてしまいました。ということで今回はこのすごく強いオープンソースの囲碁ソフトの紹介です。ちょうど9.00という新しいバージョンがリリースされたばかりです。

Pachi: Software for the Board Game of Go / Weiqi / Baduk
http://pachi.or.cz/

Pachiは、かなり以前からKGSでよく見かけたりしたのでそこそこ有名なソフトだと思います。そして、オープンソースのプログラムの中ではたぶん最強でしょう(少なくとも19路盤では間違いないかと)。この周俊勲九段との7子局とかけっこうすごいです。

いつかCOSUMIでもお世話になることがあるかもしれませんが、碁盤サイズが小さいとFuegoもかなり強いんですよね。

サウンドオフと2回クリックの機能を付けました

COSUMIに、サウンドをオフにする機能と、手を打つ時に1回ではなく2回クリックして初めて確定されるようにする機能を付けてみました。碁盤の右上に小さなボタン(というか文字)ができています。

オンライン囲碁ゲーム COSUMI
http://www.cosumi.net/

サウンドオフは、どうせならもっと早くやっておけばよかったかもしれません(あまりごちゃごちゃさせるのは好きではないんですが…)。2回クリックは、最近ものすごくアクセスが増えているスマートフォンでの操作性を考えて付けてみました。これで多少は遊びやすくなったのではないでしょうか? よくアンドゥができる囲碁ソフトがありますが、そんなの囲碁じゃないって思うのと、サーバサイドが絡むと一気に話がややこしくなるので、この形にしました。個人的にはこれで十分だと思います。

あとそれから、Fuegoの考える手に対して簡易的なダイナミックコミも導入してみました。具体的には、前の手を考えた時に返ってきたwin rateに応じて調整したコミで、その次の手を考えさせるようにしました。別に、Fuegoのソースコードをいじったとかそんな高級な話ではありません。この改良で強くなったり弱くなったりはほとんど無いと思いますが、9路盤~13路盤の手が少し自然になっているかもしれません。

それ以外にも、今回はいろいろと細かいところを修正したはずなのですが、もうよく覚えていません(笑)。

7路盤スペシャルバージョンの定石を公開します

[以前の関連記事] : 7路盤スペシャルバージョン

COSUMIの7路盤スペシャルバージョンの定石を公開したいと思います。本当はもう少しちゃんとしたのができてからにしたかったのですが、なかなか終らないので… これからはアップデートするたびに随時公開していきます。

7路盤スペシャルバージョン
http://www.cosumi.net/seven.html

まずはSGFファイル。

http://www.perfectsky.net/misc/kifu/seven-20110608.sgf

ここにも貼り付けておきます。

以下、注意点を箇条書きにしていきます。

  • Bad Moveというコメントがついている手は地を損する手(以下、悪手と呼びます)で、それ以外の手は地を損することのない手(以下、最善手と呼びます)です。悪手・最善手の区別に、コウ材の数や、人間が見て自然な手かどうかなどといったことは一切考慮されていません。COSUMIは最善手だけを打ちます。
  • 悪手となっている手が実際は最善手ということはほとんどないと思いますが、その反対に最善手となっている手が実際は悪手ということはけっこうよくあります。特に、一度悪手を打った後の手順中には多いです。
  • COSUMIでは手順ではなく盤面の形で定石を持っているかどうか調べています。例えば、黒A・白B・黒C・白Dという手順が入っていたら、黒C・白B・黒Aの手順でも白Dと打ちます。ただし、コウは考慮されます。
  • COSUMIでは対称形は考慮されます。
  • GNU Goの尻拭い的な手順がけっこうたくさん入っています。あまり気にしないでください。
  • 棋譜管理ソフトの操作ミスで明らかにおかしな手順が入っている時もあると思います。それもあまり気にしないでください。

一応、現在の7路盤解析の進捗状況はというと、まず、COSUMIが負けたけどまだ定石を修正できていない対局の棋譜が5000局分ぐらいあります。その内の半分ぐらいは、GNU Goが最後に勝手に転んでるだけの対局なのでどうでもいいのですが、残りの半分はちゃんと調べないといけないやつで、これがパターン数で本当にだいたいですが20パターンぐらい。ただ、主だった変化はもう出尽くした感もあるので、この20パターンさえ調べられたら一応終わりかなと思います。

ということで、今回はその中から、比較的やっかいなのを2つ紹介します。興味があったら調べてみてください(何人かでつつくと楽しいかもしれません)。そして、結果を教えてください!

とりあえず、7路盤を調べるならまずはこのサイト。

七路盤の研究
http://olive.zero.ad.jp/qin/7ro/

その1。

先のサイトにはこの局面で、F4にあてて、F5に継ぐ手順が載っていますが、素人目には、C3が良い所に見えてしかたありません(Fuegoもここを曲がりたがります)。単に曲がるのが良いのか、F4に一本あててから曲がるのが良いのかはよく分かりませんが、最低でもどちらか一方は盤面9目ぐらいありそうに思えるのですがどうでしょうか? ちなみに、この形は7路盤調べ始めた時から、自分の中でラスボス的な扱いになっています(笑)。

その2。

私にはまず気がつかない手なんですが、この局面でC3にこすむ手があるようです。一見、ぬるく見えますが、この手がすごいのは、(相手から対称形で手を渡されたのに対し、さらに)相手に対称形で手を渡しているところで、白は右下半分だけで(左上半分だけで)、なにか手を捜さなければいけませんが、しかし狭い… この勝負どころで、選択肢がほとんどないのは白も怖いです。うーん、これは油断ならない手。一応、さすがにこの手は成立しないというのが私の予想なのですが、Fuegoに打ち次がせると黒の勝率もそれほど悪くないんですよね。ひょっとすると…

7路盤調べていていつも思うのは、「本当にちゃんと調べた人はいないんじゃないかな」ということです。盤面9目という話もまだ怪しい… でも自分が死ぬまでにはきっとはっきりするだろうと思うので、ちょっと楽しみです。

話が少しそれますが、こちらのサイトによると7×4では白は生きないけど、6×5なら生きがあるようです。面白いですね。ここまで来れば、6×6がコンピュータで解析されるのも、もう時間の問題でしょうか? できればそれまでに、ある程度しっかりした7×7の答えを出したいですね。人間様のすごさを見せてやる!(笑)

大橋拓文五段とコンピュータソフト4つの9路盤対局

2011.03.06  |  Fuego, 囲碁  |  Comments (0)

3月22日に電気通信大学で「世界四強コンピュータ囲碁がプロ棋士に挑戦!九路盤ガチンコ対決」というイベントあり、大橋拓文五段と前回のコンピュータオリンピック囲碁9路盤部門の1位~4位のソフト(MyGoFriend, Fuego, Erica, 彩)の9路盤対局が行われるそうです。

コンピュータ囲碁がプロ棋士に挑戦!
http://entcog.c.ooco.jp/entcog/event/event_igo.html

Fuegoが台湾の周俊勲九段に9路盤で勝ったのが1年半ほど前(これがコンピュータがいわゆるトッププロに9路盤で勝った最初に対局ですよね?)。コンピュータ囲碁はあれからさらに強くなっているはずなので、ちゃんと準備してこられたら大橋五段も4つとも勝つのはちょっと難しいと思いますが、逆にこれで勝ったらかなりかっこいいと思います。

面白そうなイベントなので、ぜひライブ中継していただけたらと思うのですが、やらないんでしょうか?

[追記 2011/3/22]
このイベントは中止となったようです。状況を考えればしかたありませんね。

Fuego 1.0リリース

2011.02.05  |  Fuego, 囲碁  |  Comments (0)

Fuegoの新しいバージョン、1.0がリリースされています。

Fuego
http://fuego.sourceforge.net/

もはやベータではないということで、バージョンナンバーは0.5ではなく1.0になったみたいです。Windows用のバイナリが手に入ったら、またテストしたいと思いますが、劇的に強くなっているってことはなさそうです。

[追記 2011/4/2]
いつの間にかバージョン1.1もリリースされていました。そしてさらに、本家サイトにWindows用のバイナリが用意されていたのでテスト対戦させてみました。

対戦させたのは、バージョン1.1と0.4.1で、

uct_param_player ignore_clock 1
uct_param_player max_games 10000
uct_param_search lock_free 1
uct_param_search number_threads 1

として、19路盤で先後を換えて50局ずつ計100局対戦させてみました。コミは6目半。カッコ内は、一局あたりの平均消費時間です。

Fuego 1.1(415.8sec) 56勝 – 44勝 Fuego 0.4.1(522.1sec)

Fuegoは負けそうになると時間を使う傾向があるようなので一概には言えませんが、消費時間が減っているのもいい感じです。

第15回コンピュータオリンピック

2010.09.24  |  Fuego, GNU Go, MoGo, Zen, 囲碁, 将棋  |  Comments (0)

[以前の関連記事] : 第14回コンピュータオリンピック

今日から、日本の金沢で第15回コンピュータオリンピックが開かれています。今年は囲碁に13路盤部門、将棋に5五将棋部門が追加されています。

金沢 2010 (ICGA トーナメント)
http://www.grappa.univ-lille3.fr/icga/event.php?id=42&lang=3

The JAIST 20th Anniversary Events with the ICGA
http://www.jaist.ac.jp/ICGA-events-2010/olympiad/

さらに今年は、囲碁と将棋はネット中継があるようです。

ICGAの主なイベントのネット中継を実施
http://www.jaist.ac.jp/news/2010/0922_2.html

囲碁の19路はおそらくZenが一歩抜き出ていると思いますが、今年は去年出ていなかったMany Faces of Goも参加するみたいなので、意外と面白くなるかもしれません(他の伏兵だって居るかも…)。また、大会最終日の10月2日に、優勝ソフトと噂の史上最年少プロ棋士(そして秀行先生のお孫さん)、藤沢里菜初段との対局が行われます! しかも、これのネット中継もあります!! 何子で打つのかわかりませんが、すごく楽しみですね。

将棋の方も、今回は日本で開催されるということもあってか、去年とは打って変わって(笑)参加ソフトが多いです。激指、習甦、GPS将棋、Bonanzaなどが出ます。こちらも楽しみです。

[追記 2010/9/26]
9路盤の結果が出たようです。1位MyGoFriend、2位Fuego、3位Ericaでした。

MyGoFriendというソフトは初めて目にしましたが、こちらにウェブサイトがあります。

Home | mygofriend.net
http://www.mygofriend.com/

現在は9路に焦点を合わせて開発しているようで、今大会でも13路と19路には参加していません。

そして2位のFuegoですが、やっぱり9路では強いですね。3位のEricaは、この前のKGSの9路の大会で優勝していました。

ちょっと話変わりますが、今日、KGSにZen19とManyFaces1が居ました。Zen19は互先では3戦全勝、相手は全て3dでした! そして、ManyFaces1の対局を観戦しているZenAuthor… すでに火花が飛び散っています(笑)。

[追記 2010/9/28]
13路盤の結果が出たようです。1位Many Faces of Go、2位Fuego、3位MoGoでした。

Many Faces of Goの1位は順当なんでしょう。しかし、このソフトが9路では14チーム中10位(前回出場の一昨年は1位!)っていうのは、Many Faces of Goの作者が言われる「現在9路は良い定石を持っていないと勝てない」という事実を、如実に物語っている気がします。あくまでも推測ですが、MyGoFriendという新星の出現はこのあたりに秘密がありそうです。

明日からの19路は、やはり本命Zen、対抗Many Faces of Goでしょうか? FuegoやMoGoはどこまで食い込めるか…

[追記 2010/10/2]
19路は、1位Erica、2位Zen、3位Many Faces of Goでした。1位のEricaってこんなに強かったんですね… このソフトのことは今まで良く知らなかったのですが、9路と13路の結果からいって、19路はメダルもないかと思ってました。よく分かりませんが、Crazy Stoneの人が少しかんでるんでしょうか? 今日の対藤沢里菜戦が楽しみです。

(順当に強かった2位と3位をとばして)4位のMogoですが、ZenとMany Faces of Goとの対局は時間切れ負けでした(形勢は、Many Faces of Goとは良い勝負で、Zenには勝ってた?)。どうやら9路の時からトラブル続きだったようです。

5位のFuegoは、しちょうに取れない石を追っかけてましたね… おちゃめなのは嫌いじゃないです(笑)。

[追記 2010/10/2]
エキシビション対局は、藤沢里菜初段の中押し勝ちでした。コンピュータが強いプロ棋士に6子で勝つのは、まだまだ簡単なことではなさそうです。この対局のライブ映像は、録画されたものを今からでも見ることができます。

http://www.ustream.tv/channel/the-jaist-20th-an-ni-ver-sa-ry-events-go

Fuego 0.4.1リリース

かなりいまさらな話ですが、去年の年末にFuegoの新しいバージョン、0.4.1がリリースされています。

Fuego
http://fuego.sourceforge.net/

Windows用のバイナリが手に入ったら、またテストしてみたいと思いますが、以前のバージョンよりもいくらか強くなっているようです。

COSUMIでも、この新しいバージョンに変更済みです。

[追記 2010/4/4]
バージョン0.4.1と0.4を、13路盤で

uct_param_player max_games 10000

として、先後を換えて50局ずつ計100局対戦させてみました。

結果は、

Fuego 0.4.1 55勝 – 45勝 Fuego 0.4

となりました。実際に強くなっているのは間違いないらしいのですが、この結果はかなり微妙… 消費時間はほとんど変わりませんでした。

COSUMIでFuegoをテスト中…

現在、COSUMIでFuegoの使用をテストしています。正直、何も問題が起こらないとは思えないのですが、もし、うまく行きそうならこのまま継続してFuegoを使い続ける予定です。

オンライン囲碁ゲーム COSUMI
http://www.cosumi.net/

Fuegoを使うと言っても、基本は今までどおりGNU Goで、特定の場合のみFuegoに考えさせるだけです。どのような条件の時にFuegoを使うかは、今現在、詰めているところです。

しかし、9路盤なんかは相当強くなってるんじゃないでしょうか? Fuegoを使うのならば、サーバを新しいのにしたくなりますねえ…

[追記]
特に何も問題は発生しないようなので、このままFuegoを使い続けようと思います。どういう場合にGNU GoではなくFuegoを使うかの大まかな条件は、

  • サーバの負荷がそれほど高くない時で
  • 9路盤~13路盤で
  • 最序盤ではなくて
  • 終盤でもなくて
  • 形勢がどちらかに大きく傾いていない時

って感じです。ただ、大変ありがたいことに、ここ最近アクセスがだいぶ増えてきたので、サーバ負荷は常にけっこう高めなんですよね…(笑) そろそろサーバを替えなきゃだめかな?

第14回コンピュータオリンピック

2009.05.17  |  Fuego, MoGo, Zen, 囲碁, 将棋  |  Comments (0)

[以前の関連記事] : MoGoとFuegoを対戦させてみた

現在、スペインのパンプローナで、第14回コンピュータオリンピックという大会が行われています。チェスや囲碁などのテーブルゲームの大会のコンピュータ版なんですが、囲碁の9路盤と19路盤がもうすでに終了して結果が出ました。

14th コンピュータオリンピック, 囲碁 (9×9) – パンプローナ 2009 (ICGA トーナメント)
http://www.grappa.univ-lille3.fr/icga/tournament.php?id=194&lang=3

14th コンピュータオリンピック, 囲碁 – パンプローナ 2009 (ICGA トーナメント)
http://www.grappa.univ-lille3.fr/icga/tournament.php?id=193&lang=3

9路盤は1位Fuego、2位MoGo、3位Yogo、19路盤は1位Zen、2位Fuego、3位MoGoとなりました。9路盤はFuegoとMoGoの2強の戦い、19路盤は先の2つにZenを加えた3強の戦いといった感じだったようです。

しかし、Fuego強いです。9路盤と19路盤の両方でMoGoの上を行ったというのは相当ですね。まあ、Xeon E5450が8発ってのは若干反則気味ですが…(笑) 自腹で用意したんでしょうか?

そして、19路盤でそのFuegoのさらに上を行ったZenですが、CGOSでも抜群の強さを見せています。KGSのZen19ってアカウントがこのソフトだと思うのですが、ランクは1dだそうです。すごいですねー この大会のウェブサイト見て初めて知ったのですが、Zenの作者はYamatoさんという日本人の方だそうです。

今大会には将棋も競技としてあったのですが、参加はたったの2チームだけだったようです(ちょっとさびしい…)。TACOSが出て優勝しています。

[以後の関連記事] : 第15回コンピュータオリンピック

[追記]
Fuego開発者の方の、詳細な大会レポートが出ています。ハードウェアはIBMが用意してくれたみたいですね。

Fuego at the Computer Olympiad in Pamplona 2009: a Tournament Report(PDF)
http://www.cs.ualberta.ca/TechReports/2009/TR09-09/TR09-09.pdf

大会に参加したのとほぼ同じ内容のFuegoの安定版、バージョン0.4もリリースされています。

MoGoとFuegoを対戦させてみた

2009.05.14  |  Fuego, MoGo, 囲碁  |  Comments (0)

[以前の関連記事] : 囲碁思考エンジンFuegoについて調べてみた

以前Windows上で上手くいかなかったMoGoとFuegoの(連続)対戦を、Linuxで試してみました。今度は成功です。

Sylvain GELLY’s Home Page
http://www.lri.fr/~gelly/MoGo.htm

Fuego
http://fuego.sourceforge.net/

MoGoは、こちらページの’MoGo on linux’のリンクからダウンロードしてきました。碁盤サイズごとに

--9 --time 10--13 --time 10--19 --time 10

と実行時にオプションをつけています。--timeオプションは2つのソフトの時間のバランスをとるためにつけました(バランスがとりきれてませんが…(笑))。Fuegoはソースコードをダウンロードして自分でコンパイルしました。バージョンは0.3.2、実行時のオプションは何もつけていません。使用したPCのOSはCentOS 5.3、CPUはAthlon X2 BE-2400。それぞれの碁盤サイズごとに、先後を換えて10局ずつ計20局対戦させました。コミは6目半。カッコ内は、一局あたりの平均消費時間です。強さを調べるのにはちょっと対局数が少ないですが、時間がかなり掛かるので、このあたりで勘弁してください…

9路盤 MoGo(179.6sec) 10勝 – 10勝 Fuego(174.5sec)
13路盤 MoGo(361.1sec) 13勝 – 7勝 Fuego(448.0sec)
19路盤 MoGo(763.3sec) 13勝 – 7勝 Fuego(908.2sec)

Fuegoが思ったより強くて驚きです。碁盤サイズが小さい方が得意なんでしょうか? 大会などに出ているMoGoは、今回のバージョンよりもたぶんもっと強いんだと思いますが、Fuegoもこれから期待できそうです。ちなみに対局結果は全て中押しでした。

最後に、19路盤の棋譜をMoGoが勝ったのとFuegoが勝ったのと1つずつ置いておきます。たくさんあった棋譜の中からこの2つを選んだのには、特に意味はありません。

[黒]MoGo vs [白]Fuego : 黒(MoGo)中押し勝ち
[黒]Fuego vs [白]MoGo : 黒(Fuego)中押し勝ち

[以後の関連記事] : 第14回コンピュータオリンピック

囲碁思考エンジンFuegoについて調べてみた

2009.02.07  |  Fuego, GNU Go, MoGo, 囲碁  |  Comments (6)

オープンソースで開発されている、Fuegoという囲碁思考エンジンを最近知ったのですが、このソフト、KGSで2kというかなりの実力らしいので、気になってちょっと調べてみました。

Fuego
http://fuego.sourceforge.net/

Fuegoは、GUIを持たないテキストベースのシンプルなコマンドですので、普通に対局しようとする場合は、別途GTPに対応したGUIフロントエンドが必要になります。

まずはヘルプ。

$ fuego -help
Options:
  -config file execute GTP commands from file before
               starting main command loop
  -help        display this help and exit
  -maxgames n  make clear_board fail after n invocations
  -nobook      don't automatically load opening book
  -nohandicap  don't support handicap commands
  -quiet       don't print debug messages
  -size        initial (and fixed) board size
  -srand       set random seed (-1:none, 0:time(0))

Fuegoは起動すると常に、GNU Goに--mode gtpオプションを付けた時と同じような、GTPな状態になります。囲碁のルールや強さ(考慮時間)などは、起動時のオプションで指定することができないようですが、起動後、GTPコマンドでFuegoに教えることができます。

囲碁のルールは、go_rulesコマンドで変更できます。いわゆる日本ルールにする場合は

go_rules japanese

とします。引数は他にもchinesecgoskgsがあり、デフォルトはchineseを指定したのと同じ状態になっているのですが、このchineseを指定した時のコウのルールは、スーパーコウルールとなっています。もしこのコウのルールだけを変更したい場合は、go_param_rulesコマンドを使って

go_param_rules ko_rule simple

のようにします。

go_param_rules

と引数を取らなければ、現在設定されているルールを詳細に表示します。

強さは、考慮時間を変更するtime_settingsコマンドを使って変更できます。たくさん考えさせると、その分強くなります。例えば

time_settings 0 30 1

とすると、一手30秒で考えるようになります。と言いたいところなんですが、バグっているのかなんなのか、この指定ではなぜだかデフォルトよりも大幅に早く手を返してきてしまいます。次のような指定は、うまくいくようです。意味は一局1000秒です。

time_settings 1000 0 0

time_settingsコマンドの詳しい使い方は、こちらのGTPの仕様を見てみてください。

ただ、GUIフロントエンドからFuegoを使う場合に、こういったGTPコマンドが送れなかったり、仮に送れても手間が掛かって面倒なことが多いと思います。そういう場合のために、起動時に実行したいGTPコマンドを記述したコンフィグファイルを用意し、そのファイルを-configオプションを使って読み込ませることができます。例えば、次のような内容のファイルを用意します。

go_rules japanese
time_settings 1000 0 0

そして、GUIフロントエンドの設定では次のようにします(今回はコンフィグファイル名をfuego.confとしました。path/to/は適宜変更してください)。

path/to/fuego -config path/to/fuego.conf

これで、日本ルールで一局1000秒考えるFuegoと対戦できます。

Fuegoには、終局後、対局結果を調べる機能がありますが(final_scoreコマンド)、正確でなかったり結果を返してこないことがたまにあるようですので、この機能を使って目数などの対局結果を表示するGUIフロントエンドを使う時は注意してください。なんかおかしいなと思ったら、自分で数えた方がいいかもしれません。ちなみに、GNU Goはこのあたりけっこうしっかりしていて、ほとんど間違うことはありません。

ということで、Fuegoの使い方はだいたい分かりましたので、今度はGNU Goと対戦させてその実力を調べてみたいと思います。本当はMoGoとさせたかったんですが、なぜか頻繁にエラーが出て止まってしまいうまくいきません(しかも、その後PCの調子が明らかにおかしくなる…)。原因がはっきりしなくて気持ちが悪いのですが、よく分からないので今回は諦めました。

対局に使用したFuegoとGNU Goは、どちらともこちらのサイトからダウンロードしてきました。Fuegoはバージョン0.3.1、GNU GoはMinGW版の3.7.13。両方のソフトとも基本的にデフォルトのままですが、日本ルールのときはFuegoに

go_rules japanese

とGTPコマンドを送り、中国ルールの時はGNU Goに--chinese-rulesオプションを付けました。使用したPCのOSはWindows XP、CPUはAthlon X2 BE-2400。連続対戦させるために、GoGuiに入っていたgogui-twogtpというソフトを使いました(このソフト、最終的な結果をHTMLファイルにまとめることができたりと、めちゃくちゃ便利です)。それぞれの条件ごとに、先後を換えて20局ずつ計40局。コミは6目半です。対局中に他の作業もしていましたので、消費時間や強さに影響が出ている可能性もあります。カッコ内は、一局あたりの平均消費時間です。

9路盤 日本ルール Fuego(159sec) 35勝 – 5勝 GNU Go(16sec)
19路盤 日本ルール Fuego(1016sec) 14勝 – 26勝 GNU Go(261sec)
9路盤 中国ルール Fuego(163sec) 36勝 – 4勝 GNU Go(16sec)
19路盤 中国ルール Fuego(1049sec) 29勝 – 11勝 GNU Go(257sec)

とりあえず、9路盤での強さは本物ですね。GNU Goが相手では、どれくらい強いのかがよく分からないレベルです(笑)。19路盤はちょっと微妙… ただ、時間を増やせばまだまだ強くなりそうな感じはします。それから、他のモンテカルロな囲碁ソフトと同じく、デフォルトの中国ルールの方がだいぶ得意なようです。でも、日本ルールでもそれなりに打てるのはすばらしい。ちなみに、MoGoなどと同じく、「半目勝ちか中押し負け」な対局結果がすごく多かったです。

一応、少しだけ採れたMoGoとの棋譜も置いておきます。4局とも、中国ルールの9路盤。MoGoは--9オプションを付けただけです。時間はMoGoがFuegoの2倍弱ほど使っていました。これだけの対局数ではどちらがどれくらい強いのかはっきりしたことが分かりませんが、とにかくやっぱりMoGoは強いです。

[黒]Fuego vs [白]MoGo : 白(MoGo)中押し勝ち
[黒]Fuego vs [白]MoGo : 白(MoGo)中押し勝ち
[黒]MoGo vs [白]Fuego : 白(Fuego)中押し勝ち
[黒]MoGo vs [白]Fuego : 黒(MoGo)中押し勝ち

[以後の関連記事] : MoGoとFuegoを対戦させてみた

[追記]
コメントで教えていただいたんですが、一手あたりの考慮時間はgo_paramコマンドでtimelimitパラメータを変更するといいようです。一手30秒で考えるようにするには、

go_param timelimit 30

とします。

それからuct_param_searchコマンドでnumber_threadsパラメータを変更すると、マルチスレッドで動くようです。例えば、

uct_param_search number_threads 2

とすると、スレッド数が2になります。マルチコアなCPUを使用時は、この設定をぜひ試してみてください。

[追記]
ハードウェアにも依存するらしいのですが、スレッド数を変更したら、

uct_param_search lock_free 1

ともしたほうが良いそうです。難しくて私にはよく分かりませんが、この設定でLock-freeモードというのになります。

[追記]
GoGuiを使ってFuegoと対局する方法の解説ページを作ってみました。よかったら見てみてください。

http://www.perfectsky.net/fuego/index.html