COSUMIで打たれた9路盤の棋譜を公開します

COSUMIの9路盤レベル5の対局の内、ユーザが勝った棋譜を、黒番白番それぞれ5000局ずつ、計10000局分公開します。

オンライン囲碁ゲーム COSUMI
http://www.cosumi.net/

人間が打った9路盤の棋譜を大量に入手するのは、意外と難しいように感じたので、なにかの役に立つかと思い公開することにしました。大量の棋譜をひとつのSGFファイルにまとめたら面白いかなとか、Fuego使って名局を探してみようかなとか、以前ちょっとだけ考えたことがあるんですが、なかなか腰が重くて未だできてませんので、もし誰かがやってくださるとうれしいです。もちろん、マンパワーで「COSUMI名局100選」を選出していただいても(笑)良いと思います。

今回公開する棋譜は直近の対局分なのですが、具体的にはだいたいここ20日間ぐらいの間に打たれたものになります。

http://www.perfectsky.net/misc/cosumi_9x9level5.zip

少し話は変わりますが、以前にも書いたとおり、白番よりは黒番持った方がほんの少し勝ちやすい傾向が今もあるようです。

[追記 2014/1/13]
公開した棋譜を少し眺めていたんですが、かなり頻繁にGNU Go先生が終盤でファンタしてますね(笑)。まあこれは、以前から分かってたことではあるんですが、でもこんなに多かったかなあ? ということで、少し調べてみることにしました。

COSUMIの9路盤レベル5では、まず独自のオープニングブックを使い、それが切れると38手目までFuegoが打って、その後GNU Goが終局まで打ちます(とは言っても、実際はいろいろ例外があります)。それを踏まえて次のグラフを見てください。

今回公開した棋譜の内、ユーザが黒番だった対局の、総手数が50手以上の対局(4202局)の30、34、38、42、46手目終了時点の形勢を、Fuegoを使って調べてみました。win rateが100%に近いほど黒番の人間ユーザが優勢ということになります。

まず驚くのは、34手目終了時まではやや左に偏っていることです。9路盤で34手目といえばだいぶ後の方ですが、ここから最終的には右端に張り付くんだと考えると、これはかなり特異な印象を受けます。そして、その前と比較して、38手目終了時以降は急に差が大きくなっているような気がしますので、これはやはり、GNU Go先生はファンタジスタと言わざるを得ませんね(笑)。個人的には46手目終了時のグラフを見ただけでも、ちょっと悲しくなります。30%以下からなんて、普通はそこからひっくり返らないんですが…

Fuegoにヨセを打たすとかなり不自然になるのでGNU Goを使っている訳ですが、GNU Goの手を一度FuegoでチェックしてだめそうならFuegoが打つとかは、した方がいいかもしれません。一番いいのは、GNU Goが後ほんの少しでいいので、強くなってくれることなんですが…

[追記 2014/1/14]
昨日のグラフに、10手目と20手目終了時点の形勢も調べて追加してみました。

さらに9路盤のレベル1も調べてみました。レベル5と同じくユーザが黒番で勝った直近の対局5000局の中から調べたのですが、総手数がレベル5の時より大幅に短いものが多いので(碁盤を真っ二つに分けたような分かりやすい対局が多いんです)、総手数は50手以上ではなく40手以上の対局(それでもたったの2217局しかありません)としました。ちなみに、レベル1ではまず独自のオープニングブックを使い、それが切れるとそこから終局までGNU Goが打ちます。要するに、レベル5のFuegoが打っているところをGNU Goが打つのと同じことになります。

うーん、これが普通だと思います。レベル5の方はちょっと問題がありますね…